- はじめに
- サーバー移行の全体像(まず把握しておくこと)
- 移行前にやるべき準備(必須)
- バックアップの取り方のヒント(初心者向け)
- WordPress→WordPress の移行方法
- ブログサービスからWordPressへの移行(はてなブログ、Blogger、note 等)
- エックスサーバー(XSERVER)へ移行するメリット
- DNS切り替えの流れとメールの送受信について
- メールが届かない・送信できない時のチェックポイント
- メール移行の具体的方法(ダンプ・手動)
- DNS切り替え後の運用(移行当日〜数日)
- 移行後のチェックリスト(サイト・メール含む)
- 初心者がよくつまずくポイントと対処法
- 移行後のSEO・検索インデックス対策
- まとめ(実務的アドバイス)
- なぜエックスサーバーをおすすめするか
- 最後に(運用面での実体験アドバイス)
はじめに
サーバー移行は「サイトを引っ越す」作業です。
ファイルやデータベース、独自ドメインで運用しているメールなど、移行対象が複数あるため、初心者には不安に感じる作業です。
しかし、手順を順序立てて正しく実行すれば、想像よりずっと安全に移行できます。
本記事は、実務経験を基に初心者がつまずきやすいポイントを丁寧に説明し、WordPress→WordPressの移行、ブログサービス→WordPressの引越し、メールアカウントの移行・受信問題までカバーします。
エックスサーバーへ移行する際の手順や理由もわかりやすく紹介します。
サーバー移行の全体像(まず把握しておくこと)
サーバー移行で扱う主要要素は次のとおりです。
- ドメイン(既に取得済みの独自ドメインのDNS管理)
- Webデータ(WordPressのファイル、テーマ、画像など)
- データベース(投稿・ページ・ユーザー情報・設定など)
- メール(独自ドメインで受け取るメールアドレス)
- 設定(DNS、SSL、メール設定、PHPバージョンなど)
ポイントは「移行前に準備」と「DNS切り替えのタイミング管理」です。
DNS切り替え後はメールやアクセスの振り先が変わるため、移行前にバックアップと確認をしっかり行い、切り替え直後に混乱が起きないようにします。
移行前にやるべき準備(必須)
移行作業を始める前に、必ず以下を実施してください。
- 全体の作業手順をメモに書く
チェックリストを作成しておくのがオススメ! - 現在のサーバーのコントロールパネル(管理画面)にログインできることを確認
- ドメインの管理者権限(ドメインレジストラ)にログインできることを確認
- FTP(もしくはSFTP)アカウント情報の確認(ホスト名、ユーザー名、パスワード、ポート)
- データベース(MySQL)の接続情報の確認(ホスト、ユーザー名、パスワード、データベース名)
- サイトの完全バックアップ(ファイル+DB)を取得(ローカルに保存する)
バックアップ系プラグインを使ってもOK! - WordPressとプラグインのアップデート
(互換性がある場合、移行前に最新版に揃えることを検討) - メールの確認
(独自ドメインメールを使っている場合は後述のメール移行計画を確認) - DNSのTTL(Time to Live)を下げる準備
(切り替え前72時間程度にTTLを短くしておくと切り替えの浸透が速くなります)
バックアップの取り方のヒント(初心者向け)
推奨:ファイルとデータベースを別々でバックアップする。
方法A(プラグイン)
UpdraftPlusやAll-in-One WP Migrationなどのバックアッププラグインで簡単にエクスポート可能。
方法B(手動)
- FTPで/wp-content/以下をダウンロード
- phpMyAdminでデータベースをエクスポート(SQLファイル)
どちらでもOKですが、手動でローカルに保存しておくと確実です。
WordPress→WordPress の移行方法
ここでは2つの一般的な方法を示します。
プラグインを使う方法は手軽ですが、サイトが大きいと失敗しやすいことがあります。
手動は安全ですが手間がかかります。
オススメはプラグイン!状況に応じて選んでください。
プラグイン方式(簡単・短時間!オススメ!!)
代表的プラグイン:All-in-One WP Migration、Duplicator、WPvivid Backup、UpdraftPlus(復元機能)など。
手順(All-in-One WP Migration を例に):
- 移行元と移行先の両方に同じプラグインをインストールして有効化。
- 移行元でエクスポート(ファイル+DBを一つのアーカイブに)。
容量が大きい場合は、メディアを除外する方法もあります。
その場合は、FTPで/wp-content/uploads/以下をダウンロードしておいてください。 - エクスポートしたファイルをローカルに保存。
- 移行先でインポート。
インポートが完了するとURLやパスの置換を自動で行うプラグインもある。 - パーマリンク設定の再保存、プラグイン・テーマの動作確認をする。
メリット:手順がとてもシンプル、専門知識が不要。
デメリット:容量の大きいサイトでは、容量上限でアップグレードする必要があったり、タイムアウトで失敗する可能性があります。
手動方式
詳細手順:
- 移行先サーバーにドメインを追加(テスト用サブドメインやhostsで切り替えして確認可能)。
- 移行元でファイルをFTP/SFTPでダウンロード(/wp-content/、wp-config.php など)。
- 移行元のデータベースをphpMyAdmin等でエクスポート(SQLファイル)。
- 移行先にファイルをアップロード。
- 移行先で新たにデータベースを作成し、エクスポートしたSQLをインポート。
- wp-config.php のデータベース設定を移行先の情報に変更(DB_NAME、DB_USER、DB_PASSWORD、DB_HOST)。
- ドメインが変わる場合はURLの置換(Search-Replace-DBやWP-CLIのwp search-replace)を行う。
- パーマリンクを再保存、プラグイン・テーマの動作確認を実行。
メリット:大規模サイトでも安定、細かい調整が可能。
デメリット:手順が多く初心者にとっては敷居が高い。
ブログサービスからWordPressへの移行(はてなブログ、Blogger、note 等)
ブログサービスからの移行は「投稿データ(記事本文・画像)をエクスポートしてWordPressにインポート」する流れになります。サービスによりエクスポート形式が異なるため、代表的な流れを説明します。
共通して行うこと(事前準備)
- WordPressをインストールしておく(移行先のサーバーで)
- 独自ドメインを移行する場合はドメイン移管 or DNS設定の準備(後述)
- 画像の保存先がサービス側の場合は手動ダウンロードが必要なケースあり
はてなブログからの移行(概要)
はてなブログはエクスポート機能でXML形式を出力できますが、画像の扱いがサービス内ホスティングのままになるケースがあります。
手順(簡略)
- はてなブログの管理画面 → エクスポートでXMLを取得。
- WordPressの管理画面 → ツール → インポート → 「Movable Type and TypePad」を使用してXMLをインポート(はてなはMovableType形式で出力)。
- 画像が外部ホスティングのままなら手動でダウンロードして/wp-content/uploads/に配置するか、プラグインで外部画像をダウンロードする。
- パーマリンクやカテゴリの調整、内部リンクチェックを行う。
補足:はてな独自のURL構成やカテゴリが変わる場合があるので301リダイレクトの設定(旧URL→新URL)を検討。
Bloggerからの移行(概要)
BloggerはエクスポートでXMLが取れ、それをWordPressの「Blogger Importer」で読み込めます。画像は外部URLが参照されるため、プラグインでダウンロードしてローカル化するのが一般的です。
noteなどからの移行
noteの場合、エクスポート機能が限定的なことがあるため、手動で記事をコピーするか、外部ツールを利用することになる場合があります。重要なのは「旧記事のURL構造」を確認して、可能なら301リダイレクトで検索順位の喪失を防ぐことです。
独自ドメイン/URLの保持とリダイレクト
旧ブログのURLを維持する場合、ドメインは移管・DNS切り替えで同じドメインを使い続けられます。URL構造が変わる場合は、旧URLから新URLへの301リダイレクトを設定して検索エンジン評価を保つことが重要です。
エックスサーバー(XSERVER)へ移行するメリット
ここではエックスサーバーを推す理由を初心者にわかりやすく整理します。
国内シェアが高くサポートが日本語で手厚い点は、英語が苦手なユーザーにとって大きな安心材料です。管理画面がわかりやすく、WordPress簡単インストール機能、メールアカウント管理、バックアップ機能(サーバー側)、無料SSLの自動設定など、移行後の運用が楽になります。さらに、表示速度に関する機能やPHPの安定性もあるため、初心者が最初に選ぶサーバーとして適しています。
DNS切り替えの流れとメールの送受信について
独自ドメインのメールはMXレコードにより「どのメールサーバーに届くか」が決まります。
サーバー移行に伴いDNS(特にMXレコード)を変更すると、切り替え前後でメールの行き先が変わります。以下は具体的な流れと対策です。
移行前に必ずやること(メールの安全確保)
- 旧サーバーのメールを完全にバックアップする(特に重要な受信メール)。
方法:メールクライアント(Outlook等)でIMAP接続し全フォルダをローカルに保存、もしくはサーバーのメール管理機能でエクスポート。 - 新サーバー(エックスサーバー等)上で同じメールアカウント(同じメールアドレス)を事前に作成しておく。
理由:DNSを切り替えた瞬間にメールが新サーバーへ届くので、新サーバー側のアカウントが無いと受信できない可能性がある。 - 移行の時間帯は業務時間外か影響が少ない時間帯を選ぶ。
移行作業中のメールの振る舞い(何が起きるか)
DNSが切り替わる期間は、旧サーバーに届くメールと新サーバーに届くメールが混在します。
IMAPで複数クライアントを使っている場合は、移行中は両方のメールを確認することが必要です。POPで受信している場合は、移行前にサーバーに残す設定(サーバーにメッセージを残す)にしておくと安全です。
メールが届かない・送信できない時のチェックポイント
- DNS(MXレコード)が正しく設定されているか確認
- メールアカウント(ユーザー名/パスワード)が新サーバーで正しく作られているか
- SMTP認証情報(送信サーバー設定)が正しいか(ポート番号、SSL/TLS)
- SPF、DKIM、DMARCの設定が必要なら新サーバーに合わせて更新
- 旧サーバーに重要なメールが残っていないか確認(特に移行直後)
メール移行の具体的方法(ダンプ・手動)
手動(メールクライアント経由)
ThunderbirdやOutlookなどのメールクライアントで旧アカウントと新アカウントを同時に設定し、旧フォルダから新フォルダへドラッグ&ドロップでコピーする方法。小規模なメール量ならこれで十分。
サーバー側でのエクスポート・インポート
一部のレンタルサーバーではメールボックスのエクスポート/インポート機能を提供しています(コントロールパネルで可能)。エックスサーバーでも管理画面からメールの管理が可能なので、利用できる機能を確認してください。
DNS切り替え後の運用(移行当日〜数日)
DNSを新サーバーに切り替えたら、次のことを行うと安定します。
- しばらくは旧サーバーのメールも保持(少なくとも48時間)
- 旧サーバーのメールを即時削除しない(バックアップが取れていること)
- SPF・DKIMのレコードを新サーバーに合わせて更新(これを忘れると送信がブロックされることがある)
- 送受信テストを複数の外部メール(Gmail等)で行う
- メールの送信者認証や迷惑メール判定に問題がないかメーラー側で確認
移行後のチェックリスト(サイト・メール含む)
- サイト表示確認(トップ/重要なページ)
- ログイン(管理画面)確認
- 画像が正しく表示されているか
- 固定ページ・投稿のリンク切れチェック(内部リンク)
- パーマリンク設定の確認と再保存
- SSL(https)証明書の確認(自動設定を待つ/設定済みかを確認)
- キャッシュプラグインの動作確認とキャッシュクリア
- フォームの動作確認(問い合わせフォーム)
- メール送受信の確認(受信・送信両方をテスト)
- サイトスピードの簡易測定(PageSpeed Insightsで確認)
- Googleサーチコンソールのプロパティ確認(必要ならURLの変更を登録)
- 旧サイトで必要なら404→301リダイレクト設定を行う
初心者がよくつまずくポイントと対処法
移行先で白画面になる(PHPエラー)
デバッグモード(wp-config.phpでWP_DEBUG)を一時的に有効にして原因を特定しましょう。
エラーコードが表示されたら、わからない場合でもエラーコードをヒントに検索やAIに解決方法を相談して解消していきます。
PHPバージョンの違いで影響が出ることがあるので、移行先サーバーのPHPバージョンを確認してください。
画像が表示されない
ファイルパスや権限(ファイルパーミッション)を確認。uploadsフォルダが正しくアップされているか確認してください。
プラグインを利用した移行で、容量制限にかかりやタイムアウトによって途中で失敗する
手動方式か、別のプラグイン、もしくは、分割して移行するかを検討してみてください。
メールが消えた/受信できない
旧サーバーの管理画面でメールが存在するか確認してください
MXレコードをすぐに旧サーバーのに戻すか、サーバー提供者へ問い合わせてください。
移行後のSEO・検索インデックス対策
サーチコンソールに新サーバー(同ドメインなら不要)を確認し、サイトマップを送信。
URL構造が変わった場合は、古いURL → 新URLへ301リダイレクトを設定して検索評価の損失を防ぐ。
robots.txtで間違ってクロールをブロックしていないか確認。
特に移行直後は noindex を残さないこと
(移行の検証で一時的にnoindexを使う場合は、公開時に必ず解除)。
まとめ(実務的アドバイス)
サーバー移行は事前準備が結果を左右します。
私の場合は、業務上チェックリストを作成して実行しています。
特にメール運用をしているサイトは、DNS(MX)とメールアカウントの扱いをしっかり計画してください。
移行の基本は次のステップです。
- 事前準備(バックアップ、メールアカウントの整理)
- データ移行(プラグイン or 手動でファイルとDBを移行)
- DNS切り替え(MX含む)
- 移行後チェック(表示、SSL、メール送受信、フォーム、内部リンク等)
- 旧サーバーの最終チェックと必要なら解除(旧サーバーのファイル保持)
なぜエックスサーバーをおすすめするか
日本語サポート・管理画面の分かりやすさ・WordPress簡単インストール・メール管理が揃っている点は、英語が苦手な日本の初心者にとって大きなメリットです。
最後に(運用面での実体験アドバイス)
- 移行は業務時間外の平日夜や週末に行うと心理的負担が減ります。
不測の事態でも問い合わせできるという安心感。 - 移行直後は短い間隔でサイトとメールの確認を(最初の48時間は特に注意)。
- トラブルが出たらすぐに旧サーバーの設定に戻せる準備(バックアップ)を。
- 不安がある場合はレンタルサーバーのサポートに事前に連絡して「移行する日時」を伝えておくと、サポート対応が受けやすいです。


